2013年ブドウの収穫

バランスが戻る

みなさまへ

今日、バランスについて話すことは行きすぎたニュースばかりを流す社会ではあまり普通なことではないかもしれません。
それはよしとして、農業においてはバランスはとても大切です。生産者、消費者、環境すべてにおいて重要です。
2011年、そして特に2012年はとても乾燥した年となりましたが、2013年はブドウの成長が遅れ、夏の気温が低く、収穫時期は温和で、特に10月初めは嵐のような雨が何度か降るといったあまり良い年とは言えませんでした。
確かに必要以上の雨が降るとボツリヌス菌が付着しやすくなる場合がありますが、収穫時点でブドウを慎重に選別することで十分に管理することができます。
ブドウのフェノール含量はゆっくりと増加しましたが、最終的には通常通りとなり、ブドウは程よい酸度を維持したまま良好な状態で届きました。
白ブドウは程よい酸味の芳香がすばらしく、糖度は高めですがアルコール度が高くなりすぎるほどではありません。
9月末までに収穫された赤ブドウはとても興味深いものでした。10月に収穫されたブドウはおそらくあまり温和ではない天気に苦しめられたのでしょう。

この場合、人の手、ブドウ選別の知識、そして慎重なブドウの醸造によってすばらしいワインを作ることができました。
ワインは現在成長段階にありますが、否定的な結果になることはないでしょう。
弊社が白ワイン製造のためにおこなった投資により、2013年の品質は素晴らしく、フレッシュでフルーティでありながら複雑なワインをお届けできるでしょう。

2013年の赤ワインはミディアムボディで、芳香がすばらしく、フルーティで鼻からも舌からもその後味をお楽しみいただけます。
ここ数年の弊社が直面した厳しい状況を乗り越え、2013年の収穫は会社としてのバランスを元に戻せるほどの量を製造することができました。
そして当社のお客さまにも有利となるバランスのとれたブドウの収穫でした。
そしてお値段も据え置きとさせていただきました。

この30回目のブドウの収穫で、Celli社が従来から守り続けている品質と値段のバランスがとれた最高品質のワインをお客さまにお届けできることを大変光栄に思います。
敬具

Mauro Sirri  マウロ・シッリ